平安期の金銅製ベルト飾り出土 大津、中国北方で製作か 2022-10-30 大津市文化財保護課は30日、同市の穴太遺跡から平安時代の9世紀後半~10世紀のものとみられる金銅製花文腰帯具が出土したと発表した。腰帯具は律令制で役人が使うベルトの飾り。平安時代は石製が多く、金銅製は非常に珍しい。文様もある腰帯具は金沢市の畝田ナベタ遺跡、前橋市の鳥羽遺跡に次いで3例目。 腰帯具は、役人の階級差を示すなどの目的があったとされる。見つかったのは「巡方」と呼ばれる四角形の飾りで、縦2.7センチ、横3.2センチ。表面には忍冬唐草文が施され、鏨という工具で魚々子と呼ばれる連続した細かな円が刻まれていた。中国北方で作られた可能性が高いという。